led作業灯の防水性能と寿命をアップさせる「ちょっとした対策」とは?

他社製品LED作業灯浸水写真

◆2022.8.1更新◆

LED作業灯や投光器を始めとするLED商品や電子機器にはIP●●と言う表記がある商品もあります。作業灯で言いますとIP67が一般的です。しかし、購入したお店によっては

「LED作業灯使用後すぐに作業灯に水が入った・・・」
「交換してもらったけどやっぱり水が入るんだけど・・・」

と言った形で店舗に書かれている表記は同じでも実際に使った際の状況が違うと言うケースも有ったします。

今回ですが、LED作業灯の防水規格に関する事と商品到着後にひと手間掛ける事で作業灯の寿命もアップする防水対策を中心にお伝えして参ります。

Contents

LED作業灯の防水規格の表示に関して

まず防水規格に関してですがIP×●と言った形でIPの後に続く二けた(若しくは一けた)の数字で表現される事が有るのですが、下一桁の数字が防水規格となります。

こちらの防水規格に関しては全部で9段階有り、作業灯で一般的な物は5から7となります。
(IP67等と表記されているのが一般的です)

防水規格は数字が高い方が性能が良いという事でIP68が一番良いと思いがちでは有りますが、IPX8に関しては水中での使用に関する耐性なので、水中で作業灯をお使い頂く以外には必要の無い品質水準となります。(価格が同じであればIP68の方が良いとは言えますが・・・)

また、防水規格に関してですが、それぞれの規格で求められる内容が異なっており、作業灯をお使い頂く上で一概に防水規格が高いから優れているとも言えない一面が有ります。

IPX5・・・全ての方向から勢いのある水流を直接当てても有害な影響がない
IPX7・・・一定の水圧で一定時間(30分間)水中に浸かっても有害な影響がない

となっており、防水に対しての確認項目が違っております。

作業灯でIP67とIP65を取得した方がいい理由

ここでよく見て頂きたい事が有ります。IP67とIP65の規格の内容ですが、IP67に関しては水に浸かった際の内容、IP65は様々な方向から水が掛かった際の内容ですが、水中での完全防水のIP68よりもIP67とIP65の規格を満たしている方が現実的に役立つ規格で有ったりします。

例えばあなたがLED作業灯を毎日ご使用する際に水に浸けて使用するシーンよりも、設置した機器と一緒にホースを使って水洗いの方が多くないでしょうか?例えばこんなシーン↓↓

作業灯・防水テスト

作業灯を上記写真の様にに洗浄した際ですが、IP67(IP68)ではこの様なケースに関しては規格に含まれていないのです。つまり色々なショップで「IP67取得済み」と記載が有っても、それだけでは実際の事例で考えると不十分と言う事になります。

NLAセレクトではIP67を取得後に工場と協力をして作業灯に水が入らない様に製造時の品質を高くするための工夫等を進めてきました。

LED作業灯・防水加工

NLAセレクトの作業灯では製造時にしっかり防水コーティングを行い、安価な作業灯ではっせいしがちな作業灯内への水の侵入を防ぎます。

NLAセレクト独自に検査機関に依頼した内容

また、これだけではお客様にご安心頂くには客観的な証拠が無いと判断し、NLAセレクト独自に検査機関にIP65に関しても追加で検査を依頼して、検査にも合格しております。(2017.4)

IP65自主検査レポート

IP65のテストをNLAセレクト独自に検査機関に依頼して行った際のレポートになります。

IP65放水テスト様子

IP65の実際のテストを行った際の様子です。

NLAセレクト
作業灯ご使用時の環境や経年劣化等で絶対に水が入らないという訳ではありませんが、ここまでにお伝えした事に関しても参考にしながら作業灯をお選び頂ければ、長期間水の侵入を気にせずに作業灯をお使い頂ける確率が大幅にアップするかと思います。

簡単に出来る作業灯の防水処理に関して

作業灯 水滴発生写真

作業灯内部に水滴が発生してしまった写真です

ここまでは作業灯の防水規格や検査に関する事をお伝えして参りました。

トラクターや船舶などで作業灯をお使い頂く場合、NLAセレクトのお客様の状況から見てもIP67とIP65の二つの防水規格の水準を満たす事で水の侵入を気にせずに作業灯をお使い頂く事が可能です。

しかし、全ての機器で「二つの防水規格が有るから問題無いか?」と聞かれた場合に追加で作業灯に水が浸入する事を防ぐ対策を行われた方が良いケースもございます。
※作業灯にも相性の良い機器と相性の良くない機器(設置場所)が御座います。

これらの内容に関してこれから紹介して参ります。

ちょっとしたLED作業灯の防水加工

先程までお伝えしてきたIP67のLED作業灯に関してですが、毎日作業灯に水が掛かったり、水気の多い場所でのご使用に関してはレンズ内部に水滴が発生する確率が高くなりがちです。

原因として一番考えられるのは、作業灯から伸びている配線のゴムの部分は毎日水が掛かると硬化していく可能性もあり、配線との間に僅かな隙間ができて水分が入ってしまうケースです。(当店の作業灯に関しても経年劣化による隙間等の発生の可能性は御座います)

作業灯の設置位置によっては水滴が振動を伝い、作業灯内部に侵入するという場合も御座います。その為LED作業灯の内部に水が入らない様にする為の方法に関してですが、NLAセレクトでは以下の場所にシリコンを塗る事をお勧めしております。

LED作業灯 防水強化箇所

作業灯の防水性能を強化する為にシリコンを塗った方が良い場所です

作業灯をご使用する環境が「水をご使用になる」場合にはご使用になる前に”シリコン”を塗って頂き密閉性を高めておく事で長期間にわたり、何も対策を施さない場合よりも作業灯の水に関する問題を低減できますのでお試し頂けたらと思います。
(特にNLAセレクト以外のお店で購入したLED作業灯)

シリコンでコーティングした後はこの様な感じになります↓↓

LED作業灯防水コーティング

お客様のお手元に作業灯が到着した後に防水コーティングして頂いた際の写真です。

宜しければご参考にして頂けたらと思います。

それでも水が浸入する場合の防水対策

上記で説明した作業灯の背面を防水コーティングする方法により、作業灯の防水性能は更に高まった状態となります。

ただ、車両系に作業灯を設置された際にタイヤ周りで作業灯をお使いの場合には他の設置箇所と状況が少し異なります。

理由としましては作業灯に伝わる振動で短時間に激しく小刻みに振動した場合、防水加工がしっかり出来ていても、作業灯のレンズの中に水滴が発生してしまう場合が御座います。

こちらに関してですが、作業灯をお取付頂く前に振動対策を行って頂く事で振動による作業灯内部での水滴発生を防ぐ事が可能となっております。

具体的な対策ですが、

「ご使用機器と作業灯との間にシリコン製やゴム製のプレート上の物を挟んで頂き、作業灯を設置する」

と言う方法になります。

作業灯・振動による水滴

作業灯を設置した機器からの振動が原因で内部に水滴が発生してい舞ったケースです。

シリコンやゴムがご使用機器から作業灯への振動を和らげてくれる事により、作業灯内部での水滴発生が防げるようになります。

また、振動が減る事で作業灯内部の基盤への負担も軽減されるので、作業灯の点灯不良になる頻度も抑える事が可能です。

ひと手間かかる作業となりますが、作業灯の寿命を延ばす事が出来ますので、振動が気になる箇所への作業灯を設置される際にはぜひお試しください。

まとめ

作業灯の防水対策に関してですが大きく分けると

・作業灯をお選びいただく際に判断出来る事
・作業灯をご購入頂いた後に出来る事

の二つが挙げられます。

パッと見の安さだけでは無く、色々な視点からご判断頂く事で選択内容も変わってくるかと思いますので、あなたに最適な作業灯選びのご参考になれば幸いです。

この他に作業灯をお使い頂く際にありがちなトラブルに関しても纏めてみましたので、ご興味が有りましたらこちらにも目を通して頂けたら幸いです。

作業灯ショート写真

初めてのLED作業灯購入後に起こりがちな5つのトラブルをまとめました

NLAセレクトのLED作業灯は以下よりご確認頂けます。